木材の名前
リグナムバイタ(Lignum vitae)
別名
ユソウボク
緑檀
生命の木
生息地
中米から南米にかけて
科名や属名
ハマビシ科(Guaiacum)
気乾比重
約1.28-1.35
見た目
緑檀の別名が示す通り、全体的に緑色を呈している事が多いでしょう。
緑色の地に茶色やオレンジの木目が、まるで矢印が連続しているように入っている事が特徴です。
紫外線の影響によって緑色の強さが変化する性質があります。
主な使用目的
船のパーツ、櫂、軸受けなどに多く使われました。
現在ではビリヤードのキューや数珠などの装飾品、小物に使われる事があります。
特徴
リグナムバイタは世界で最も重い木として知られます。
その特徴的な緑色は古くから宗教的な意味合いを持っていたとされます。
生命力の象徴として扱われた木でもあります。
同じハマビシ科のパロサントとは遺伝子的に言うと従兄弟くらいの関係です。
パロサントと同じく油分を多く含む木材ですが、リグナムバイタは香木としては扱われません。
実際にリグナムバイタを焚いても、あまり好ましい香りとは言えないでしょう。
古くから知られている木材ですが堅さと重さを兼ね備えている為に、
当時は加工が難しかった木材です。
そのために使用目的もかなり限定されてきました。
非常に重く、耐水性が最大級に高い木材なので、主に船のパーツに使われて来た歴史があります。
リグナムバイタは気乾比重が1.0を超えているので、沈木(じんぼく)と呼ばれます。
沈木の中でも特徴的な部分は、水に入ると自らの油分で自らを覆う性質です。
人によっては油分で呼吸するという表現を用いますが、うっすらと木の表面に油膜を張る性質があります。
この性質こそがリグナムバイタが非常に高い耐水性を誇る理由の一つとなります。
生命の木と呼ばれる生命力、そして世界で最も重いという特徴。
更に美しい茶色~緑色の表情からも、高い人気を誇る木材です。
流通量が減ってあまり頻繁に入荷は出来なくなりましたが、見かけた際には在庫として保持しておくようにしています。
アクセサリー類のオーダーなど、お気軽にお問合せを頂ければと思います。
世界で一番!というフレーズに惹かれてリグナムバイタを知る方も多いでしょう。
しかし見れば見るほど、触れれば触れるほどに更なる魅力を教えてくれる木材なのです。
表情豊かな経年変化を楽しむ事も出来ますので、メンテナンスが楽しめる木材の一つです。