木材の名前
アフリカンブラックウッド
別名
グラナディラ、アフリカ黒檀、Afrikan blackwood
生息地
タンザニアやモザンビークなど、サハラ砂漠から南側のアフリカに生息
科名や属名
マメ科ダルベルギア属
気乾比重
約1.2
見た目
木目は細かく高密度。辺材は黄白色、心材は暗紫褐色から黒色。
主な使用目的
木管楽器や家具、彫刻など
特徴
アフリカンブラックウッドは楽器の製造に適しています。
硬い性質で湿度の影響を受けにくいため、音の響きがとても良好です。
木目が細かく高い密度があり、澄み渡る美しい音色を安定して奏でることができます。
その美しい音色の魅力から、アフリカンブラックウッドはクラリネットやオーボエなどの木管楽器に使われる頻度が高く、今でも楽器メーカーから絶大な人気をほこっています。
アフリカンブラックウッドは非常に貴重で高価な木材です。
理由のひとつに資材としての調達が難しい点が挙げられます。
楽器メーカーからの需要が高いアフリカンブラックウッドですが、反りやねじれ、割れなどの発生が多く、製品として加工できる割合が少ない木材です。
硬い性質のため加工には時間と技術が求められ、結果的にコストもかかります。
さらに伐採可能なサイズになるまで70~100年の年月が必要となり、資材として利用できるまでに長い時間がかかるため、更に貴重で高価な木材となります。
アフリカンブラックウッドは楽器を筆頭に万年筆の軸やナイフの柄、ステッキや象嵌(ぞうがん)などにも利用されるほど高い人気があります。
これはアフリカンブラックウッドの表面が均質で、仕上がりになめらかさと光沢があるからといえます。
また心材と辺材の色が明らかに違うことを活かすと、個性のあるデザインが際立つ点も魅力です。
アフリカンブラックウッドは辺材部分が黄白色、心材部分が黒色のはっきりとしたコントラストとなります。
デザイン性を高めるため、色の違いを製品にあえて残している彫刻もあるほどです。
銘木アトリエeqでは様々なアクセサリー類を作成しています。
アフリカンブラックウッドはローズウッドに含まれるので、ワシントン条約によって保護されている希少性の高い木材です。
歴史をさかのぼると、古代エジプト人により王座や寝台などに利用されていた時代もありました。
辺材と心材の色の違いでデザイン性を追及できるアフリカンブラックウッドだからこそ、仕上がりの美しさと個性のあるデザインで古くから人々に愛されていたのでしょう。
アフリカンブラックウッドは、楽器に加工すれば澄み渡る美しい音色を奏でます。
楽器メーカーが将来的な供給を不安視するほど人気が高く、保全や持続的利用が求められるほどです。
他の木材では表現できない美しい音色を響かせ続けることができるため、アフリカンブラックウッドは今後も守り抜いていく必要がある木材といえるでしょう。