世界中に銘木はたくさんありますが、現在ではその希少性がもっとも高いのではないでしょうか。
あまりにも希少性が高く、まず一般的に流通する事も無い銘木。
それが本作品で用いたコウキ(紅木)です。
まさかのコウキでチャームつくり
銘木アトリエでは様々な木材を取り扱っていますが、その中でもダントツと言って良いでしょうか。
入手が非常に困難な木材としてコウキが挙げられます。
本物のコウキは滅多にお目にかかる事が出来ません。
スネークウッドやハカランダといった価格の高い材もあります。
しかし正直なところ、これらの木に比べてコウキを手にする機会はあまりに少ないのです。
コウキ=紅木
写真の下部にある色合いこそが、コウキのコウキたる由縁なのです。
燃え上がるようなオレンジ色とも、紅色ともいえるその色合いは、まさに至高。
銘木好きな方がもっとも興奮する木の表情ではないでしょうか。
コウキは削った時に、非常に甘い芳香が立ちあがります。
うっとりとするその香りはローズウッドで考えるならば、ハカランダよりもココボロに近いでしょうか。
チューリップウッドともまた違う甘さで、コウキならではの香りもまた魅力です。
比較的素直に削れてくれる性質も、また造形のしやすさに繋がります。
削りで気になる点を挙げるならば、工具にコウキの色が残ってしまう事でしょうか。
非常に強い色素によってヤスリが真っ赤に染まります。
真っ赤に染まれ!
さて……この色を何とか活かせないか。
そう考えた私は、色素を抽出して染色を試みました。
そして染まったガーゼマスクの生地がこちらです。
なんという鮮やかな色でしょう。
ここまで素晴らしい色に染まる色素は、あまり出会った事がありません。
大量に採れる色素では無いので、媒染はミョウバンのみでした。
更に染めた物も数量は少なかったのですが、非常に良い結果になったと思っています。
コウキの在庫を確保している事は稀有だと思いますが、もしご興味のある方は在庫確認などで気軽にお問合せを頂ければ幸いです。
銘木アトリエeqでは銘木の魅力を引き立たせ、様々なアクセサリー類を作成しています。
既製品として作成したコウキのチャームでしたが、購入希望の方を募集したところ多数の応募を頂いた事を覚えています。
本心としては抽選ではなく、もっと多くの方にコウキ作品を削りたいと思っています。
しかしながら、やはりその入手困難さもあって、なかなかコウキのオーダーを請ける事が出来ない悔しさもあります。
なんとかコウキをもう少し手に入れられる時が来たならば、その時にはコウキのオーダーを請けさせてください。