木材の名前
和名:ピンクアイボリー
英語名:Pink ivory
学名:Berchemia zeyheri
別名
ピンクウッド、ピンクの象牙、モモイロゾウゲ(桃色象牙)
生息地
南アフリカ
科名や属名
クロウメモドキ科クマヤナギ属の広葉樹
気乾比重
約0.99
見た目
心材:淡いピンク色
辺材:白、肌色
主な使用目的
箸、ナイフの柄、木札、ペン、楽器、アクセサリー、工芸品
特徴
ピンクアイボリーは世界でも最高級ランクの木材であり、非常に希少価値が高いものとされています。
その華やかな見た目と価値の高さから「木のダイヤモンド」と称されることも!
美しい淡いピンク色と象牙のようななめらかな触り心地が特徴で、主にアクセサリーや工芸品として使われています。
染め上げたような綺麗なピンク色ですが、これは天然由来の木そのものの色です。
この木は主に南アフリカに分布しており、かつてはアフリカの「ズールー族」の王室の木とされ、選ばれた人のみ所有できる神聖な木でした。
「異国民族の王室の木」と聞くだけで、日本人にとっては珍しく価値があるように感じてしまいますね!
また木全体が美しいピンク色なのではなく、ピンク色は一本の木の中でも中心の部分だけで、わずかしか採れない貴重な色味です。
そのため希少価値が高く、外装用の木材としてはめったに使われず小さいパーツなどに使われることが多くなっています。
その特徴ゆえ色味に個体差があり、ピンクが強く出ているものもあればかなり薄いものもあったり、オレンジのような場合もあります。
色味によって製品の値段が変わることもあり、その一点物のような多様性もピンクアイボリーの魅力の一つとされています。
ピンクアイボリーはかなり硬質な素材なため、加工する際は刃が進みにくく難易度が高めです。
ただし表面が硬く傷がつきにくいため、長く使用しても劣化しにくい丈夫な木材といえます。
本稿で扱っているハマビシ科のパロサントも香木として扱われています。
希少価値の高い木材であるパロサントは、その削り粉もまた希少であると考えています。
ロイヤルツリーという人々の憧れとして愛されてきたピンクアイボリーには、人の心を豊かにする魅力があります。
その見た目と歴史背景からエキゾチックで神秘的な木材として、世界中で人気を誇っています。
そして見た目の愛らしさだけでなく、耐久性もあり長く愛用することができるのもピンクアイボリーの優秀なところです。
その希少価値の高さからまだ流通にあまり出回っておらず、ピンクアイボリーを使った製品に出会うことは多くありません。
とにかくひと際目立つ色味なので、出会えたときにはきっとダイヤモンドのように一目惚れしてしまうことでしょう。
ピンクの木目のものを見つけたら「これはピンクアイボリーかな?」と、ぜひ注目してみてくださいね。